忘れた頃にやってくる災害、フェーン現象という悪条件で発生した糸魚川市の大火、死者が出なかったのは不幸中の幸いといえるでしょう。
過去の火災にも言える事ですが初期消火の大切さが重要といえます。また火災が拡散してからの対処も毎回教訓が生かされていない気がします。
今回は強風の為に防災へリによる消火作業は出番が無かったようです。やはりヘリよりも風に強い固定翼機の運用が望まれます。
日本では以前2回ほど導入が検討され消防庁がCL-215で水戸射爆場、泉佐野でその後にも再度東京の木場でデモフライトが行われましたが、結局採用には至りませんでした。
また海自のPS-1を改造しての消火実験が行われましたがそちらも立ち消えになってしまいました。その有効性は世界的に見ても各国で使用されているのを見ても判るでしょう。一説によると投下された水による建物の圧壊による被害を恐れたとか。しかし140件の消失が半分か3分の1済めば経済的損失は少なくて済みます。
運用コストを考えれば高い買い物と思われますが、火災による経済損失を考えれば防災へリを運用するよりは安い買い物と言えるでしょう。
政府専用機をダウンサイジングすれば簡単に費用は賄えるはず、外交も大切ですが国民の安全、財産を守る方を優先して欲しいですね。
フランスのCL-215はルブルージェ博物館入り、現在は後継のCL-415(ターボプロップ)を運用中。マルセイユ空港に基地。
ギリシャ空軍のCL-215、こちらは財政難の為にまだレシプロで運用。アテネ郊外のエレファシス基地。
ロシアはかなり以前からIL-76改造型を運用。9月のARMY2016でデモ。