詳細な会話内容が公開されて事故の解明に近づいて来たようだ。今まではテレビの解説者は元機長ばかりだったが、今日は元管制官も出て来て違った観点も見る事が出来た。
 JA722AはグランドからタワーにハンドオフされてC5のホールディングポイント迄のタクシーを許可されたが、やはりその際にNO.1の一言がJA722Aの機長にあなたが1番目の優先順位ですよだけでラインナップホールドの指示が無かったにもかかわらず、勘違いでランウエイに入ってしまったと思われる。不幸だったのはJA722Aがタワーにコンタクトする前にJL516にクリアートランドの指示が出てしまいJA722Aが着陸機が有るのを認識出来なかった事であろう。JA722Aの機長はラインナップして40秒もスタンバイしていたらしいが、多分クリアードフォアテイクオフの指示が来ないので疑問に思い待っていたのだろうね。
 もしもだがJA722A側のタワーへのコンタクトがほんの少しでも早かったなら、クルーは着陸機が有る事に気が付いたはずだ。着陸側の見張り役はコーパイロット側だが、着陸するJL516のランディングライトはかなり遠くに見えて離陸に十分間に合うと思い、機長に注意喚起しなかったと思われる。
 もしもだがタワーが一言、着陸機が有りますよを加えていたら、又JA722Aがラインナップ後そのまま離陸していたら衝突は防げていたかもしれない。管制官も夜間で見えなかったとはいえ責任の一端は免れないだろうね。持論最大の責任は管制指示に従わなかったJA772Aに有るのだが。
 私が気にしているのは軍民共用空港で民間機はVHF,一部の軍用機はUHFと異なる周波数でやり取りして居る事。管制官は両方の動きは把握していても飛んでる軍用機と民間機は相対的に位置関係が判らない事だ。管制官がサービスで動きを伝えているケースがかなり有るが100%では無いと思われる。
 一部のアプローチや空港では管制側が両方の周波数で運用しているが、ほとんどは片側送信のみ、両方の周波数で同時送信すればお互いの動きが判ると思うのだがね。
 早急に事故原因の解明と、今後の事故防止に役立てる事が無くなった方々へのせめてもの慰めになる事を願って老人の弔辞としたい。