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1週間ほど前の那覇空港でスクランブル発進の2番機(868)が管制官からの離陸中止指示によりアボートしたところ、滑走路を逸脱した事故が有りました。

事故調査によると既に離陸許可をもらってアフターバーナーをオン、MAXパワーで離陸滑走を始めた所へ有りえない急な管制官の離陸を中止せよとの指示が来てパイロットも唖然として操作を間違えてパワーをアイドルに戻す所をカットオフしてしまい、油圧系統が作動せずステアリングが効かなかったのが原因のようです。

しかしここで不思議に思うのは最優先されるべきスクランブル発進を止めてまで後続の着陸機のセパレーションを撮る必要が有ったのでしょうか?
バーナーオンでV1(離陸決心速度、この速度を超えると滑走路上には安全に止まれない、民間機でもこの速度を超えて機体に不具合が発生しても離陸を継続するように規則で定められている)に達する迄10秒もかからないのは戦闘機を知る人には常識ですが、管制官はご存じ無かったようですね。もしかしたらV1を超えていたかもしれません。

世界常識的にみても軍事が最優先されているのは明白です。
お隣の某国では軍事演習の際に勝手に民間航空路を閉鎖して演習を行っています。
私も大連に行った時、ドアーが閉まってから30分以上もエンジンスタートせず待たされた事が有りました。説明によると軍の演習による空域閉鎖の為だとかの説明が有りました。
そんなら事前にNOTAMを出して出発時刻の変更をさせておけば良いじゃないかと思いました。

翻って日本では那覇以外の共用空港では自衛隊が管制圏を握っていて今回の様な事態は発生しないでしょう。

また管制官にスクランブルの意義が判っていれば今回の様な事態は発生しなかったと思われます。
もしかしたら新人の管制官だったのかもしれません。聞くところによると国交省管轄の新人管制官の最初の配属先はローカル空港では無く、成田、羽田等の煩雑な空港だそうです。
新人はローカルでじっくりと慣れさせてから主要空港へ再配置すべきではないでしょうか?
成田あたりで無線を傍受していると時折?と思うような指示を出している管制官がいて、隣りについているインストラクターが訂正しているのが聞こえます。

今回の事故の第一原因は管制官です。
素人大臣は遠慮せずに国交大臣に今後このような事が無いように申し入れるべきですが、その後そのような話が出たとの報道は無いようです。

いずれにしても当事者のパイロットはめげずに再起して欲しいものです。

なおついでながらこの際、尖閣諸島有事に備えて自衛隊基地の下地島移転をお勧めします。
当地は騒音問題も無く、24時間運用の基地には最適です。
一時は盛んだった民間機の訓練もJ社の利用は無くなり、A社が細々と続けているだけの大赤字空港です。
民間機の訓練はトラフィックの少ない福島空港への移転をお勧めしますよ。